電子教科書をめぐるTwitter上での議論が興味深いです。
ハッシュタグは
#DiTT と
#e_textbook2010年は「電子書籍元年」。ということで、今、教育現場においても、電子端末を小中学生に配り、「電子教科書」として利用する構想が本格化しつつあります。
「電子教科書」といっても、教員が「電子黒板」のような大型モニターを使って行う「指導用」と、生徒に1台ずつ配布する「学習者用」という2種類があり、今回議論になっているのは「学習者用」端末の方。
※電子黒板は、今年度の助成金を使って、ある程度現場には普及済みとのこと。塾でも取り入れているところが増えてきていますよね。
政府は、10年6月に策定した「新成長戦略」などで、すでに全生徒・児童に学習者用の端末を配布する方針を決定済み。そして来年度中には一部の小中学校で、電子教科書を活用した実証実験を始めるとのこと。もうそこまで決まっていたのか、とちょっとびっくりでした。
文科省ではその結果を踏まえて、2020年までに、端末を1人1台ずつ配布するという方針ですが、一方、民間では、それでは遅すぎる!として2015年までには導入すべきだ、と「
デジタル教科書教材協議会」を発足させ、電子教科書導入を急がせている模様です。
私自身は、「デジタル教科書は人格をゆがめる」という意見には同意できないのですが、デジタル教科書を一人一台配る必要はないと思います。
指導用の電子黒板で十分なのでは?
一人一台配る必要性をあえて考えれば、教科書というより、ドリル的な使い方ではないかな、と想像しています。DSのように、漢字の書き順テストとか、ゲーム感覚で歴史の語呂合わせとか?
そういう使い方ならイメージできますが、集合授業で一人一台の電子教科書を持たせる意味がわからない。
デジタル教科書については共通理解と議論の整理ができていないとして、
片山敏郎さんが「
児童用デジタル教科書入門」という形でわかりやすくまとめてくださっていますが、ここで論点や7つのデメリットは本当に入門、表層的なことにとどまっているのが残念。
現在Twitter上で行われている議論の質とはやや距離感があります。
デジタル教科書を使うと、学力向上につながるのか?
そもそも「学力低下問題とは何か」、という理解の深度も人によってそれぞれ。
教育の問題って、本当に万人が議論に参加できるので、
論点はもちろん、議論の背景や前提条件についての整理整頓が欠かせないなと
改めて感じました。
話題になって話し合われることそのものは良いことですが、
ゴールのイメージが共有できているとは言いがたい。。。
デジタル教科書のメリットは
子どもに教科に対する関心を持たせるきっかけをうまく作れる、
文字だけではわかりにくい内容を動画や画像でビジュアル化し、理解しやすくする、
ことだと思います。
この目的なら、別に電子黒板で十分です。
また、デジタル教材(問題集)のメリットは
わからないところの類似問題を繰り返し解くことができる、
あらかじめカリキュラムを組んでおけば、子どもがつまづいた部分については、
「あなたはこの分野が理解できていないから解けないんだよ」と
前の学習内容に戻って問題を解かせるということが可能になる、
ゲーム感覚で楽しく問題に取り組める、
という3つだと思います。
でも、このために一人一台とは言われていない・・・ですよね。
上記以外のことを、別に「デジタル教科書」がやる必要はないでしょう。
コミュニケーション能力をあげるとか
考える力をつけるとか、
それは教員が子どもたちに教室でどんな問いや課題を出すかという問題であって、
デジタル教科書がこの部分まですべて解決できるとは思いません。
知的好奇心を刺激し、知識を増やし、定着させることをデジタル教科書に期待し、
コミュニケーション能力や考える力、協調学習はNetCommonsでやるというのが良いのでは、と思います。
つまり、デジタル教科書だけでは片手落ち、と言いたいわけ。
みなさんは、どう思われるでしょうか。Twitterにも投稿してみようかな。
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